今回はNetflixオリジナル映画、台湾ホラーの「縄の呪い2」という作品をご紹介します。
1を観ていなくても2だけで話はまとまっているので、呪詛から台湾ホラーに興味を持った方はぜひご覧になってみてください。
この映画の見どころは大きく3つ!
・運命を切り開こうとする2人の覚悟
・台湾に古くから伝わる送肉粽(ちまき送り)の神秘的儀式
・おばさんの演技力
特に鐘馗(しょうき)に扮して行う儀式は一見の価値があります。
台湾の古くからある風習とか民間信仰に興味がある方はぜひ観てほしい作品です。
この記事の動画版も作りましたので僕の声付きで感想を聞きたいという素敵な方はぜひご覧ください(ニッコリ
縄の呪い2オフィシャルトレーラー
縄の呪い2あらすじ
両親を亡くし、叔母の家で暮らす17歳の少女ジアミン。
ジアミンは小さいころから霊感がありそのことでひどく悩んでいた。
ある日、YouTuberの同級生が椅子娘という霊を呼び出そうとする撮影に協力することに。
撮影者の言動により霊は激怒しジアミンは憑りつかれそうになるが、たまたま現場に居合わせた道士フオにより助けられる。
ジアミンはフオに霊感体質の自分を救ってほしいと頼むがフオは他をあたれと突き放す。
そのころ、街では謎の首つり事件が多発するようになっていた。
薬物の運び屋をしていた叔父が事故で亡くなり、DVを受けていた叔母は少なからずショックを受ける。
その後、叔母の様子がおかしくなる。
ひたすら目をこすったり暴言を吐くようになり、ジアミンは心配する。
町で起きていた首つり多発事件が悪鬼の仕業によるものだとわかり、フオはちまき送りの儀式を行うことに。
しかし儀式は警察により止められやむなく中断することになる。
霊を送り出すことができず、叔母は悪霊に憑りつかれてしまう。
異変に気付いたフオはジアミンの家に行き、叔母の悪霊払いをすることに。
しかし憑りついた悪霊は5年前にフオの師匠を死に追いやった凶悪な悪鬼。
はたしてジアミンと叔母の運命は?
フオは因縁の悪鬼を倒すことができるのか?
縄の呪い2感想(ネタバレ含み)
良かったポイント
ホラー映画としてはそこそこ怖い部類に入ると思います。
血が飛び散るようなシーンはないですが悪鬼の演出、憑りつかれた人間が狂気を帯びる、目が真っ赤になるまでこすりまくるところなど不気味な怖さを感じさせてくれるところは個人的にかなり好みでした。
得体のしれない悪霊がどんどん犠牲者を増やしていくので、「こいつはかなりやべーやつなんじゃないの!?」とワクワクが止まりませんでした。
怖さを強く感じさせてくれる展開とホラーシーンのテンポはほんとよかったです。
またこの映画最大の見どころいっても過言ではない儀式のシーン。
ここは非常に興味をそそられました。
鐘馗に扮するための化粧、動き、立ち振る舞い。
道士といえばキョンシー映画がぱっと思い浮かびますがそんなエンタメ要素が強くでているものとは違い、実際の儀式を観ているような神秘さ、荘厳さを感じさせてくれます。
このシーンはぜひ観てほしいシーンですね。
それから注目すべきは悪霊に憑りつかれた叔母さんの演技!!
この人、凄かったです。
DVを受けながらも心のどこかで旦那を愛している女性。
きっと昔は楽しい思い出がいっぱいあったから、旦那が亡くなったときに涙があふれたんだろうなぁとか勝手に妄想が始まってしまいましたw
悪霊に憑りつかれて鬼の形相になったり、ラストのまさに憑き物が落ちたような穏やかな、でもどこか空虚な笑顔が彼女の凄まじい体験を感じさせてくれます。
いや、ほんとにスゴイ女優さんだと思いました。
それでもツッコミたくなるシーンはかなり多い
とても良い部分もあった映画なんですがツッコミどころもかなり多く、そこが非常に残念でもありました。
ジアミンが霊感が強くそのことでひどく悩んでいたわけですが、その描写が乏しくてどれくらい霊感が強いのか、そのことによってどんなつらい人生を歩んできたのかがわかりづらかったです。
ここの描写がうまければラストの悪鬼との対決にも説得力が増したと思うんですよね。
ちょっと練習した呪文を唱えるだけで悪霊吹っ飛んじゃいましたから、それまでの悪鬼の極悪ぶりとかフオがビビりまくっていたこととかなんだったんだろうって拍子抜けしてしまうんです。
悪鬼が最後に姿を現すのも微妙な感じでした。
ホラー映画って最後の最後まで不気味さを突き通すか、正体を現すならその凶悪なデザインが重要だと思うんです。個人的には。
それがただ顔がデカいだけのお化けがでてこられても怖くないんですよ。
しかもジアミンもスタンド能力が発動しちゃうし…(;・∀・)
ホラーからファンタジーになってしまったのは残念過ぎました。
昔の映画ですけどシュワちゃん主演のエンドオブデイズをちょっと思い出しましたね。
神様への祈りこそ最強という映画です。
映画館で観てずっこけましたw
ずっこけたといえばフオがジアミンに対して「一生恐れて過ごすか、勇敢に向き合うか覚悟を決めろ!」なんて偉そうに言ってたところ。
酒に逃げてたお前が言うなって感じですよねw
酒に逃げていても実は凄腕、超強いとかもっとわかりやすく描いていたら、悪鬼の強さ、そしてジアミンの潜在能力の高さとかの説得力がグッと増したんじゃないかなと。
まとめ
いろいろと突っ込みどころは多いんですが別につまらないわけではないです。
この前紹介しました「杏林医院」ほど破綻している話でもないですしね。
もうちょっとで傑作になれた惜しい映画だったので、観る価値はあるかと思いますよ。
気になった方はぜひNetflixでご覧になってみてください!
次回はこの映画「縄の呪い2」の用語解説をします。
こちらもどうぞお楽しみに。