前回に引き続き、ジェームズ・ワン監督のホラー映画「マリグナント 狂暴な悪夢」の記事となります。
今回は殺人鬼ガブリエルについて考察していきます!
動画も作りましたのでこちらも観ていただけると嬉しいです!
この記事はこんな方におすすめです。
・視聴済みの方
・ネタバレOKな方
・ガブリエルファンの方
ネタバレなしで紹介記事も書いています。
ネタバレはされたくないけど見どころとかキャストとかそういうの知りたい方はこちらの記事からどうぞ。
ネタバレありの感想を読みたい方はこちらの記事をどうぞ!
①映画歴25年くらい
②中学生のとき【生きてこそ】にどハマリ
③インターステラー10回は観てる
④30代からなぜかホラー好きに
⑤好きなホラー映画は呪詛
⑥呪詛の考察で1万文字以上書いてる
⑦親子愛家族愛に弱い(ラブロマンスは苦手)
⑧仕事は多摩市で鍼灸師
⑨経営13年目で法人一期目の社長
⑩Twitterでおすすめ映画紹介したりしてます。
マリグナント 狂暴な悪夢 最終予告編
マリグナントの殺人鬼ガブリエルを徹底考察
ガブリエルの正体
ガブリエルの正体は寄生双生児という非常に珍しい状態で生まれてきたマディソンの兄弟です。
本来別々の体で生まれてくるはずが受精卵がきちんと分離せず結合されたまま成長したことで脳と背中がくっついた状態で生まれてきました。
寄生双生児は実際に起こりうる疾患のひとつで50万人に1人の割合で起こると言われています。
ちなみにマリグナントではマディソンとガブリエルは脳も共有していますが、実際には今まで脳の共有をしている例はないそうです。
強すぎるガブリエルの能力について考察
能力①怪力
ガブリエルは怪力の持ち主です。
壁を凄まじい勢いでよじ登ったり蹴りで破壊したりは朝飯前。
人の体を手刀で貫く、投げ飛ばす、頭をふみつけて潰す、病院のベッドを持ち上げひっくり返す。
とにかく常人では考えられないような筋力を持っています。
なぜガブリエルはこんなことができるのか?
体はマディソンのものなので女性の体であんな真似ができるのは考えづらいのですが、ガブリエルがマディソンと脳を共有していることに起因しているのではないかと考えます。
人は通常、脳を10%しか使っていないと言われています。
もしかしたらガブリエルは使われていない90%のいくらかを使えて、2人分以上の力が使えるのかもしれませんね。
能力②電気を操る
ガブリエルは電気を操ることができます。
電球を破壊したりラジオを使って話したりもできます。
なぜガブリエルが電気を操れるのか、いつから操れるようになったのかは作中では明言されていません。
これはあくまでも僕の考察ですが、この能力は彼の強い思いから発現されたものなのではないかと考えます。
それは会話をしたいという思い。
悪性腫瘍として排除されてしまい言葉を出すことができなくなってしまったけど、ガブリエルは直接マディソンの脳内に話しかけることができました。
けどマディソン以外の人には話しかけることはできません。
ラストで真っ暗な牢獄に捕らえられるというシーンがありましたが、ガブリエルは手術以降ずっとあの中にいたわけですから、きっと孤独だったのではないでしょうか?
だからこそなんとかして外にいる人にコンタクトを取りたい、会話したいという願いを叶えるために特殊能力が発言したのではないかと考えます。
ガブリエルが監禁していたのは実母セリーナ・メイ
家の天井裏に誘拐してきた女性を縛って監禁していました。
彼女はセリーナ・メイ。
マディソンとガブリエルの生みの親です。
セリーナは敬虔(けいけん)なカトリックの家庭で生まれ育ち、母親はいかなる理由であっても中絶を容認する人ではなかったようです。
ガブリエルがどうやってセリーナを見つけたのは謎ですがセリーナを誘拐、監禁した理由は2つ。
①自分を捨てたことに対する復讐
②自分を見てほしいという願望
それぞれの理由を少し深堀していみましょう。
①自分を捨てたことに対する復讐
子どもにとって親から捨てられるという事実は受け入れがたいほどに悲しいものです。
マディソンは時間とともにそのことをうまく受け入れられるようになりましたがガブリエルはその悲しみが怒りへ転じてしまい、復讐を決意しました。
復讐とは自分を殺そうとした、マディソンの体から排除した者たちを1人ずつ殺すこと。
それは研究所の博士たち、マディソンが自分を忘れてしまった原因の妹シドニー、そして自分を捨てた実母セリーナ。
セリーナへの恨みが最も強く、子どもが目の前で殺人を犯していくという様をたっぷりと見せつけてから最後に殺そうとしていました。
②自分を見てほしいというメッセージ
ガブリエルはセリーナを監禁した際にまずこう言っています。
「ずっとこの時を待っていた。」
これはようやく復讐ができるという意味が多分に含まれているはずですが、裏には
「ようやくお母さんと話すことができた。」
というメッセージも隠れているように感じました。
ガブリエルの殺人は簡単に言ってしまえば子供の癇癪。
欲求の表れなんです。
ガブリエルのはちょっといきすぎですが…。
子供の癇癪は欲求の裏返しなのでそこには必ずメッセージが隠れています。
こっちを見てほしい、話がしたい、愛してほしいなど。
言葉にはできるけど言葉では表しきれないほどの強烈な感情がガブリエルの行動に繋がっています。
10年以上、もしかしたら20年くらい?孤独にいたわけですから、その癇癪も強烈になってしまうのは仕方ないのかもしれませんね。
ガブリエルは愛に飢えていた
セリーナの病室でシドニーが殺されそうになった時、セリーナはガブリエルに対して
「どんなことがあっても手放すべきではなかった。」
「本当にごめんなさい。あなたを愛している。」
と伝えています。
その時にガブリエルはナイフを持つ手を静かに下ろそうとしていました。
母の愛が届いた瞬間だったんですね。
もしあのまま話が進んでいたらもしかしたらガブリエルは静かになっていたかもしれません。
しかしこの直後にイケメン刑事の発砲によって感動シーンはぶちこわされたわけです。
ガブリエルの悲痛な叫び
マディソンの見せた幻覚の中でシドニーを銃殺したあと、セリーナを殺しました。
その時のガブリエルの一言。
「もはや私はモンスターだ。」
このセリフはガブリエルの悲痛な叫びのようにしか私には聞こえませんでした。
なりたくてなったわけじゃない。
誰もが自分を捨てたからこうなってしまったんだ。
そう言っているように聞こえるのです。
やったのは全部おまえだろ!と言いたくもなりますがガブリエルにはさすがに同情の余地ありかなとも思ったりします。
マディソンを流産させ続けた理由
シドニーが言うには胎児から栄養を奪って殺したのはガブリエルのようです。
ガブリエルは血の繋がりに固執していて、唯一の繋がりを持つマディソンから完全に忘れ去られてしまうことをひどく恐れています。
彼が真に恐れているのは孤独なんですね。
だから孤独を与えようとする者には容赦なく制裁していくんです。
それは胎児であろうと変わりがないというわけです。
まとめ
ガブリエルの行動や性格を徹底考察してみましたがいかがでしたでしょうか?
あくまでも僕個人の考えですのでひとつの参考にしてもらえたらと思います。
マリグナントはなかなかに見ごたえのあるホラー映画ですのでネタバレ後でも十分楽しめますし、むしろネタバレをされてからの方が理解が深まって楽しめるかもしれません。
マリグナントはNetflixで視聴可能で、アマプラではレンタルで視聴できます。
この記事を読んで興味湧いた方はぜひご覧になってみてくださいね!
ではまた次回の記事でお会いしましょう!